大曲の花火大会は、日本中の花火師が技術やアイデアを駆使した花火を打ち上げる事や、日本で数少ない内閣総理大臣賞が授与される花火大会であること、そして、創造花火に競技性を持たせた花火大会として有名です!
2020年は春と夏の花火大会が新型コロナ影響で中止となり、2021年は春が既に中止となっていますが、大曲の花火大会2021夏こそは開催される事を祈りましょう!
今回は、夏の花火大会を8月に控えた大曲の花火大会がなぜ有名か、花火師達にとってどういう意味を持っている大会なのかを解説していきます!
大曲の花火大会はなぜここまで有名なのか?
- 全国の花火師達が持っているアイデアと技術の対決!
- 世界で2大会しかない内閣総理大臣賞受賞可能な花火大会
- 大曲だけでしか打ち上げられない「昼花火」
大曲の花火大会がなぜ有名なのか、理由は大きく分けてこの三つです。
一つずつ大曲の花火大会が有名な理由を説明してゆきます。
全国の花火師達が持っているアイデアと技術の対決!
「大曲の花火大会」と「土浦の全国花火競技大会」、「伊勢神宮奉納全国花火大会」の三つの花火大会は、日本三大競技花火大会と言われていて、他の競技花火大会に比べて特に高い技術を持った花火師が参加していると言われています。
この「高い技術を持った〇〇だけが参戦!」というのは、結構お世辞として使われるフレーズですが、大曲花火大会に関してはガチなんですよね!
例えば、日本三大競技花火大会で、出場業者数は次の通りです。
- 全国花火競技大会:約30社
- 土浦全国花火競技大会:約70社
- 伊勢神宮奉納全国花火大会:約50社
見ての通り、大曲の花火大会だけ各段に出場業者数が少ないのです!
来場者数は大曲と土浦が75万人、伊勢神宮が約23万人程なので、大曲の花火大会の注目度や、力の入り具合が全然違う事が分かりますね!
世界で2大会しかない内閣総理大臣賞受賞可能な花火大会
大曲の花火大会は、15個の賞を受賞できる花火大会で、土浦の花火大会は6個の賞を受賞できます。
この差から見ても、大曲の花火大会がどれだけ特別か、どれだけ注目されているかが分かります。
大曲花火大会が多くの賞を受賞できる理由を挙げるとすれば、大曲自体が花火師の町であること、そして大曲が創造花火発祥の地である事が関係していると思います。
大曲は、花火通り商店街、大曲の花火業者の存在、そして、「超」が付く程ドマイナーな資格ですが、花火鑑賞士認定試験がある唯一の町等、文字通り花火が生活に密着している町です!
・・・まぁ花火鑑賞士認定試験は大曲のNPO法人が認定しているので、公的な物ではないんですけどね(笑
そういった花火に関係した背景が由来なのか、大曲の花火大会は、日本全国で初めてとなる、創造花火を取り入れた花火大会であり、日本における創造花火の大元となっています。
ちなみに、創造花火というのは一般的にイメージする「丸く開く花火」ではなく、三角や四角等花火師がそれぞれイメージする形に展開する様に作られた花火です。
創造花火を初めて競技として持ち込んだ花火大会が大曲という事もあるので、他の花火大会と比べても高いクオリティの花火が打ち上げられるのでしょう。
大曲だけでしか打ち上げられない「昼花火」
「昼花火」と呼ばれていますが、打ち上げられるのは夕方からで、綺麗な火花が開く物ではなく、色付きの煙を見せる「煙竜(煙物)」と、色がついた煙で花等を表現する「煙菊」があります。
過去には他の花火大会でやっていた事もあるみたいですが、現在では「昼花火」をやっているのは大曲だけです。
昼花火と言われてもイメージ出来ない人も多いかもしれないので、実際の昼花火を見てみましょう!
何となく、煙で何かを表現するというパフォーマンスが、自衛隊とかアメリカ空軍の航空ショーみたいな感じがしますね。
一般的な花火に慣れていると、馴染みが無い分新鮮に見える人も多いんじゃないでしょうか。
動画の昼花火では次の物を表現しているみたいです。
- 夕日に花じゅうたん:茨城県 筑北火工堀米煙火店
- 昇曲付煙竜の舞:群馬県 ㈲菊屋小幡花火店
- 五色之滝:山梨県 ㈱齊木煙火本店
- 初秋の夕映:東京都 ㈱丸玉屋小勝煙火店
- 紅に青竜:福岡県 高田花火工業
- 黒い誘惑:長野県 ㈲篠原煙火店
- 『Black Rain』: 秋田県 ㈱和火屋
- しだれ桜:山梨県 ㈱マルゴー
- 変色煙竜の舞:静岡県 田畑煙火㈱
- 彩色煙竜の舞:茨城県 ㈱山﨑煙火製造所
- 夕暮れの花:静岡県 ㈱イケブン
- 曲付柳に彩煙竜の舞:秋田県 ㈱小松煙火工業
- 昇り曲付夕映えの花:長野県 ㈲太陽堂田村煙火店
- 昇り曲付夕映に煙竜の舞:福島県 ㈲菅野煙火店
- 水面に夕陽の輝き:茨城県 野村花火工業㈱
- 夕陽に遊ぶ紫煙蜂:長野県 信州煙火工業㈱
- 夫婦竜:山梨県 ㈱山内煙火店
- 雷鳴に紫煙竜:新潟県 新潟煙火工業㈱
- 新種発見!黒向日葵:静岡県 三遠煙火㈱
- 黒煙に遊星変色煙竜の舞:秋田県 ㈱北日本花火興業
- 彩煙竜:宮城県 ㈱芳賀火工
- 昇り煙竜 ドラゴン変幻の舞:東京都 ホソヤエンタープライズ (The Dragon’s of Transformation!)
- 夢の桜街道:宮城県 ㈲若松煙火製造所
- 昇曲付彩煙竜:秋田県 大久保煙火製造所
- 昇曲付煙柳:愛知県 ㈱磯谷煙火店
- 昇曲導付変化煙竜:秋田県 大曲花火化学工業㈲
- 煙竜の舞:長野県 ㈱紅屋青木煙火店
色付きの煙にこれだけ意味を込める辺り、さすがトップクラスの花火師が集まる大曲の花火大会ですね!
・・・でもわたしは詫び寂びのレベルが低いのか、よく分かりませんでした(笑
こちらの昼花火は柳を表したものだってわかったんですけどね!
花火師にとっても、大曲の花火大会は勝負の時!
大曲の花火大会は「全国花火競技大会」が正式名称で、花火大会であると同時に、花火師としての技術大会でもあるからです。
持ち込まれる花火の打ち上げ数は1万5千発から2万発程、打ち上げ数自体は、2万発以上打ち上げる日本各地の花火大会に比べると少ないです。
しかし、大曲の花火大会では、日本中の花火師が大曲花火大会を目標に、アイデアを詰め込んだ花火が持ち込まれる為、他では見られない派手で独創的な花火が観られると評判です。
大曲の花火大会は昼花火に加えて、「10号玉」と「創造花火」の三部門があり、デザインや色使い、独創性にストーリー性等から評価されます。
打ち上げた花火が一番高い所で開くとか、綺麗な形で開くか、火花の開きにムラが無いかなど、良い花火の条件をしっかりとクリアする事が求められるので、文字通り「花火師達の技術勝負」というわけですね。
各部門で「経済産業大臣賞」「中小企業庁長官賞」「文部科学大臣賞」に加えて、総合優勝者には「内閣総理大臣賞」が授与されます。
まぁ、大曲の花火大会に参加する花火師さん達は、政治的な名前がついた賞より、自分達の技術の為、見ている人を楽しませる為、技術を伝える為に参加していると思いますけどね(笑
大曲の花火大会は、歴史も凄かった!
1910年 | 大曲の花火競技大会開始 |
1964年 | 大曲の花火通産大臣賞供与、創造花火競技大会開始 |
1979年 | 西ドイツ連邦ボン市からの要請で「日独親善花火」打ち上げ |
1983年 | 西ドイツ連邦ジュッセルドルフ市で「日本週間」の一環で「大曲の花火」打ち上げ |
1987年 | 西ベルリン市制750周年の記念花火打ち上げ |
1987年 | 西ドイツ連邦ジュッセルドルフ市で再度打ち上げ |
1990年 | 「世界の花火師大曲会議」を開催 |
1992年 | 「国際花火コンペティション」を開催 |
1996年 | ハンガリー建国1100年祭で「大曲の花火」打ち上げ |
2000年 | 内閣総理大臣賞供与 |
2002年 | 韓国での「大曲の花火」打ち上げ |
2010年 | 「大曲の花火」100年記念大会開催 |
2015年 | 「大曲の花火-秋の章-」を開始 |
2016年 | 「大曲の花火-冬の章-(新作花火コレクション)」を開始 |
2016年 | 「大曲の花火-春の章-」を開始 |
2017年 | 第16回国際花火シンポジウムを開催 |
大曲の花火大会は、歴史を確認できる花火大会の中でも、110年という長い歴史を持った花火大会です。
ちなみに日本最古の花火大会は、1733年から始まった隅田川花火大会ですが、隅田川花火大会にも花火コンクールというイベントがあります。
大曲花火大会で優秀な成績を収めた3社と、両国の花火業者が花火の出来を競います。
大曲の花火大会は秋田という地方のイベントながら、意外と広く影響があったりします。
大曲の花火大会は1910年(明治43年)が初めて開催されました。
初めての大会の時点で、既に競技の花火大会として始まっていますが、1910年から1914年までは競技ではありつつも、諏訪神社祭典の余興の意味合いが強く、現在程競技性はありませんでした。
現在の様に本格的な競技色を帯びて来たのは、1964年の花火大会からですが、それから約30年間は、来場者10万人程度の小規模な花火大会として開催される事が多かったの実情です。
大仙市が過疎化の打開策として、大曲の花火大会を町おこしに活用した事から、徐々に口コミやテレビでの報道を経て、人気イベントとして周知されていき、1990年代に来場者数40万人を突破。
1997年に秋田新幹線が大曲駅に乗り入れた事で来場者数は更に増加し、2007年には2021年時点で最高となる76万人の来場者数を記録し、日本最大級の競技花火大会にまで成長するに至っています。
大曲の花火大会2021春はコロナで中止に!
大曲の花火大会は2020年の春夏両方が中止となっているので、3大会連続で中止という事になりますね・・・
大曲の花火大会2021夏は開催される?時間や場所は?
新型コロナウイルスが全国的に感染拡大していることから、第94回全国花火競技大会の開催可否を6月末ごろに判断することとしました。
そのため、有料観覧席販売方法などの詳細については開催が決定になり次第、掲載いたします。
大変ご不便をおかけいたしますが、何卒ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
(令和3年5月17日)
現状ではまだ開催されるかどうかは分からないものの、緊急事態宣言が延長となっていて、東京オリンピックの開催が迫っている現在では少し厳しいかなぁというのがわたしの正直な感想ですね。
せっかくの花火大会ですし、開催してほしいというのが本音ですが、花火大会がきっかけで感染者が急増してしまったら、また緊急事態宣言が発令・延長されてしまう可能性もありますからね。
・・・それ以前に現在の緊急事態宣言が、いつ解除されるかすらわかりませんが・・・
現時点で、大曲の花火大会2021夏は8月21日開催を予定していて、会場は地図の場所で大仙市大曲の「雄物川河川敷」です。
開催するかどうかは6月末に判明するので、もう少し待つことになります。
河川敷という事で細かい住所が記載されていませんが、目印のファミリーマート大曲西根店の住所が、「秋田県大仙市大曲西根瀬下41番1」なので、これを目印にするといいですね♪
ただし、人気の花火大会という事で、開催された場合は70万人を超える人が押し寄せることが予想されます。
早めに現地入りして場所を確保しましょう(笑
大曲の花火大会の動画はある?
大曲の花火大会は毎回、日本中の花火師が持ち込む花火とは別に、大曲の花火大会運営が提供する花火があります。
この映像は、2019年大曲の花火大会運営が提供した花火ミュージカル「令和祝祭」の様子を映した映像です。
こちらは同じく2019年の大曲の花火大会のオープニングの様子を映した映像です。
最後は、大曲の花火大会2019のフィナーレの様子です。
まとめ
今回は大曲の花火大会の歴史や、有名な理由、2021年の夏の花火大会が開催されるかどうかについて解説してきました!
2020年は春夏、2021年は既に春の花火大会が中止している大曲の全国競技花火大会ですが、2021年夏の花火大会は開催して欲しいですよね・・・
新型コロナの影響を考えると開催するのは危険というのはわかりますが、やっぱり年一回のお祭りですし、楽しみにしている人も多いですからね。
大曲の花火大会が開催されるかは6月末に決まるとの事なので、あと1カ月で少しでもコロナが落ち着いて、花火大会が開催される事を祈りましょう!
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